ヒネくれたアニメ感想やマンガ、レトロゲーム、ロボゲーのレビューなんかをやっていきます 
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レトロゲーム MSX 「軽井沢誘拐案内」

レトロゲーム、第11回目はMSX版「軽井沢誘拐案内」です。
なぜMSX版なのかというと、単に俺がプレイしたのがそれだったというだけで、基本的な内容はオリジナルのPC-88版と変わらないと思います。
MSX版はROMカートリッジだったのでロード時間がないという事と、グラフィックが劣るというくらいですかね。ただ、グラフィックは非常に頑張っていたと記憶しています。

PC88 軽井沢誘拐案内 攻略_1章.mp4_000210100
↑画像はニコニコ動画から拝借しましたが、こちらはPC-88版のもののようです。

※今回のエントリは昔やってたサイトに掲載していた文章の加筆、修正版…のはずだったのですが、異常なまでの難産でした。う~ん、ブレてるなあ、俺w
「軽井沢誘拐案内」は俺がもっとも好きなアドベンチャーゲームのひとつです。「ポートピア殺人事件」、「オホーツクに消ゆ」に続く、堀井雄二氏のADVである本作ですが、前二作と比べるとノリが軽く、その分評価もややイロモノとしてとらえられている事が多い気がします。お色気シーンなんかもそういった評価の一因になっているでしょうね。そしてそれはそのままこのゲームの面白さであることも事実でもあります。しかし、俺がこのゲームが好きな最大の理由は「ゲームそのものとしての面白さ」にあります。

「ゲーム性」の定義にも関わってくるので一概に言える事ではありませんが、本作の「ゲーム性」を支えているのは「進行度合いの緩急」であると俺は考えています。本作をプレイしていると、突然新情報が入らなくなって進行が停滞する事が何度かありますが、何かのきっかけで一気に様々なことがわかり、行動範囲も広がります。本作はその停滞と進行のバランスが絶妙で、カタルシスを生んでいるのです。

とは言え、このバランスは人によって感じ方が大きく変わるのも事実です。全く進まないで投げ出してしまう人もいるかも知れませんし、スィーッと進めてしまって物足りないと感じる人もいるでしょう。しかし、堀井氏の他のADVにも同じような緩急が感じられるし、ドラクエなどにもそういう種のカタルシス(真骨頂はドラクエIIのロンダルキアへの洞窟)があります。そういったことから、明らかに意図的に緩急をつけていると考えられ、それが重要だと俺は思います。

ゲームというものの面白さを考えるとき、上記のような停滞と進行という全体の流れは絶対に避けて通れないものだと思います。これはもちろん、ADVというジャンルに限ったことではありません。その昔「Beep!」誌で、「グラディウス」の面白さの理由のひとつとして、絶妙な難度バランスを挙げていました。簡単に言うと、各ステージのビッグコア直前、いわゆる最終防衛線が難度上昇のピークとして存在していて、それをクリアするとスッと難度が下がり、しばらくはスムーズにゲームが進行します。しかし徐々にまた難度が上がっていき、再び次のステージの最終防衛線で難しくなって…という、一連の流れがある、というような事です。もちろん、完璧にそれが実現されてるわけではありませんが、理論的にはそういうものを目指されていると感じられる、という点が重要なのです。
どうも近年(といってももうずいぶん前からですが)のゲームにはそういう部分を意識して作られているものが少ないように思えます。のんべんだらりと同じペースで進行するゲームが多いように思えるのです。
これは、昨今のゲームの方が基本的にはボリュウムがあるため、ゲームの全体像というものを通じての「プレイ感」の調整が製作側は把握しにくい事に一因があるでしょう。分業が進んでいるのも問題ですね。しかし、リメイク等の際に安直に難易度を下げてしまうような事案も多々見られる事を考えると、製作側にそういった明確な意図をもってバランス調整をする人があまり多くないのかも知れません。
翻って、「軽井沢誘拐案内」はまさしく「プロの仕事」と言える作品だと思います。

あと、このゲームにはあるキャラクターの生写真?がオマケとして付いていたのですが、実はこれがゲームをクリアする鍵になってるという、ちょっとしたギミックになっています。もちろんコピー防止の意味合いもあるのですが、しかし一応ゲームに絡めてるところがいいではないですか。(こういった仕掛けは近年では小島秀雄作品などに見られますね。)

他にも、終盤はRPGと化す等、とにかくはっちゃけた内容でプレイヤーを楽しませてくれますが、シナリオの方もかなりぶっ飛んだ展開も多く、「オホーツクに消ゆ」のノリを期待すると、壮絶に裏切られます。アドベンチャーゲームは基本的にはシナリオに依存する部分が大きいジャンルですが、本作は物語そのものというよりは、「物語が進んでいくこと」にある種の快感を得るような、そういった作品です。これはまさしく、「ゲーム」ならではの面白さと言えるのではないでしょうか。

やや一般論的なことばかり書いてしまいましたが、小難しい理屈をこねくり回さなくても「軽井沢誘拐案内」が「楽しいゲーム」である事はプレイした人にはすぐにお解かりいただけると思います。必然性があるとも思えないベッドシーンや、なぜか「進んでる女子高生(注:当時風の表現)」と一緒に行動する事になったりするなど、「ああ、この時代のゲームは完全に男のものだったのだなあ」などと遠い目をしてしまったりもしますが、それは過剰に好意的に見なくても、エンターテインメント性の追求から来ているものだと言えるのです。
「軽井沢誘拐案内」は、グラフィックやサウンドなどの要素を抜きにしても普遍的な魅力を持っているとはいいがたいかもしれません。しかしながら、根底に流れるゲーム作りの思想は、現代の、そして未来のゲームクリエイターにも理解し、実践してもらいたいと切に願います。
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Category | レトロゲーム PC
   17:27 | Trackback:1 | Comment:2 | 
 
 
 
 
 
Comment
 
 katan [URL] #-
軽井沢ですね~待ってました。
面白いゲームはどのように作るべきなのか、
またそのシステムにはどんな問題点が含まれているのか。
シンプルながらにも、全ての要素がギュッと濃縮されてる。
そんな作品でしたね。
細かく分析すればするほど、いろんな側面が見えてきそうです。
時間があればまたやってみたいものですね。

勝手ではありますが、私の軽井沢の記事内にご参考までにと、
この記事へのリンクを張らせてもらいました。
  2009.01.27 Tue 22:58 [Edit]
 マスター栄者 [URL] #MAyMKToE
>>katanさま
目立つ部分ばかりでなく、感覚的な作りがすごくうまいんですよね。
文字が出るときの音とか、そういうのもそうだと思うんですが、あるのとないのとでは大違いなんだけど、案外初めにそれを思いつくのは難しいだろう、みたいな事を簡単にやってのけちゃうようなところが凄いと思います。

リンク貼っていただき、ひたすら恐縮です。
  2009.01.29 Thu 01:24 [Edit]






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2012.04.25 01:23
 
 
 
 
 
 
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